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認定コンサル コラム 第27回

組織力の強化を念頭に数値設定とプロセスを明確にする

永田 好範 (認定コンサルタント)

3月26日にIPAより「共通キャリア・スキルフレームワーク(CCSF第一般・追補版)」が発表されました。CCSFは3つのスキル標準を包括整理したスキルコンテンツです。発表と同時に具体的なスキルコンテンツも入手できるようになっています。スキル体系を考える上で非常に参考にできる内容であり、IPAに申請すれば入手できますので、是非内容を確認してみてください。

CCSFの発表もあり、「自社版のスキル体系構築プロセスとCCSF活用」というミニセミナーを2回程開催しました。大手企業は自社でスキル体系を構築しており、どちらかというと見直しのための参加です。中小企業はまだこれから検討する企業も多いようです。
参加者の課題として、人材育成面での成果が見えてこないことの悩み、そして企業目標に沿った人材戦略として、明確な数値設定がされていない状況であることです。具体的な数値目標があって、初めて成果を確認できるわけですから、見えてこないのは当然かも知れません。

『ビジネス戦略に沿った人材育成といっても、我社にはビジネス戦略なんかないから考えられないよ・・』と言った声は以前から聞こえてきます。

このような状況下で筆者が期待するのは、人材育成担当者の方々です。いま、IT業界は"受託型 ⇒ サービス提供型"へのシフトが求められています。これは現場に限ったことではなく、同じように間接部門にも求められています。経営層から明確な人材戦略が落ちてくるのを待っているのではなく、自らが経営視点に立ち、関係者を巻き込んで人材戦略のタタキを立案する。そして経営層に提案してはどうでしょうか。
人材育成を担当される方の主語には『組織力強化のために・・』を置きましょう。人材育成ではありません。『組織力強化のために・・』何をしなければいけないのか明確にしてから、人材育成として取り組むべき施策と具体的な数値目標、そしてゴールにたどり着くまでのプロセスを考えきるのです。

 ビジネス戦略や企業目標など大上段に構えなくとも、日ごろ耳にしている身近なところから目標や課題を整理してみる。例えば縦軸に、以下のような区分で「組織力を強化するための目標と課題」を整理する。そして、ゴールを達成するために、横軸にスキルなどを並べ補強すべき点などチェックします。

≪縦軸候補例≫
1.事業モデル  ?既存事業  ?新規事業
2.レベル  ?ハイレベル ?ミドルレベル ?エントリレベル
3.階層別  ?ベテラン  ?中堅  ?若手

≪横軸候補例≫
1.スキル  ?テクニカルスキル、?コンピテンシー(ヒューマンスキル・コンセプチュアルスキル)
2.経験の場 ?OJT、?研修、?社内コミュニティ(日常の会議、各種WG、技術発表会など)

■『目標例』エントリレベル⇒ミドルレベル(1人前)までの習熟年数を短縮する
1.現在平均値の4年から ⇒ 3年に短縮
・1人前への期間短縮による戦力UP ⇒ 組織力強化
・3年間で実現する
・ゴールまでのプロセス
    :

■『目標例』ハイレベル者の増員
1.3年間でハイレベル者をXX人増やす
・ミドルレベル⇒ハイレベルへの効果的なキャリアパスを作る
・ミドルレベルの候補者から選抜して短期間でハイレベルにする
  ・選抜者へのOJT教育体系を準備
   ⇒全体の研修費○○%削減し、ハイレベル候補者へのOJT研修費にまわす。
    (ハイレベル者のサブとしてXXXへ参画させる)
  ・ゴールまでのプロセス
       :

 立案段階では緻密である必要はなく、「組織力強化」という視点で1本筋を通すことが重要です。誰かが絵を描かなければ、いつまでたっても誰も見えません。間接部門の "受託型 ⇒ サービス提供型" への変革に期待します。

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