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認定コンサル コラム 第24回

組織に制度(ルール)を浸透させるには(その3)

大石 雄 (認定コンサルタント)

前回、組織に対して活きた制度を浸透させることの難しさについてコラムを書きました。今回は、3回目になります。

【その3 制度にワクワク感を与えていますか】
新しい制度を構築した後、いかに現場でのモチベーションを上げるかがポイントになってきます。皆様の企業では、どのようにすれば、ITSSに対するモチベーションを上げることができると考えますか。

 コンサルティングを行っていて、企業担当者にそのような問いかけをすると、最初に返ってくる答えが決まっています。「報酬を上げる」「ボーナスをつける」などなど。要するに、お金を出せばモチベーションが上がると短絡的に考える傾向が見られます。
 確かに、「お金」は、働き手のモチベーションをアップさせるための「一つ」の手段かもしれません。しかし、私が言っているワクワク感とは、そのようなものではありません。確かに、お金による解決は、最も簡単な解決方法かもしれません。その効果は限定的であり、ワクワク感はすぐに無くなってしまいます。

 興味深い観察データがあります。私は、ITSSに関する研修や講習を行う際に、ワークショップを入れる場合が多いのですが、ITSSが導入済みの企業ではワークショップの課題として「ITSSを活き活きとさせる実際的なアイデア」を取り上げる事があります。そうしますと、やはり最初に出てくるアイデアは、報酬に関する内容がほとんどです。ところが、さらに話し合い、ITSSに関する情報も与えてゆき、理解を深めるにつれて、だんだんと「褒美」路線から離れてゆきます。そして、最終的には、お金関係ではなく、ほんの小さな工夫に行きつくことがほとんどなのです。しかも、それらのアイデアの中には、なるほど!と思わせるような、遊び心のある工夫が見られます。具体的な方法に関しては(各社の成果物なので)ここで内容をご紹介することはできないのですが、しかし、共通しているのは、企業としてお金がかかるような大きな仕掛けが必要なのではなく、やる気を起こさせるためのちょっとした実現可能な工夫なのです。

 ワクワク感は、遊び心から生じます。ITSSを取り入れることによって、同時にワクワクしながら働けるような仕事環境を提供するならば、ITSSは活気あるものになり社員の成長につながり、同時に企業の利益にもつながります。これこそ、本来、ITSSが目指していた姿ではないでしょうか。
では、本当に、仕事にワクワク感は必要なのでしょうか?

私はYESと答えます。

もちろん、ワクワク感が無くても、仕事は支障が無く進むかもしれません。しかし、働き手のモチベーションと達成感に大きな影響を与えるのです。それが、大違いなのです。

 例えば、このような2つの状況を考えてみてください。ある人から、「お金をやるから、重い荷物を持っていってくれ」と頼まれ、何十キロもあるカバンを持たされながらその人についていく自分。どうでしょうか?もちろん、金額によってやる気は変わると思いますが、達成感はどこまであるでしょうか。もう一つの例は、自分の恋人(あるいは想っている異性)が困っていて、荷物を運ぶのを手伝って欲しいと頼まれ、重い荷物を運んでいるときの自分。どうですか?おそらく、何とかして助けてあげようと一生懸命になるのではないでしょうか。お金が欲しいなどとは考えないばかりか、頼まれている以上の働きをしてあげたいと思う人もいるのではないでしょうか?それは、なぜかと言うと、モチベーションの違い、ワクワク感があるか無いかの違いなのです。もちろん、運び終わった時の達成感も違います。

 これは、あくまでも例えですので、100%ピッタリは当てはまらない部分もありますが、何がいい言いたいかといいますと、「同じ事をするにしても、心の持ちようによって人は変わる」という事、そして、モチベーションはお金が全てではないという事です。
それで、この機会にもう一度、ITSSがマンネリ化していないか?働き手に、楽しさや喜びを感じさせる制度になっているかを、吟味してはいかがでしょうか。ITSSは、そもそも、ITエンジニアに夢を与えるための制度としてスタートしたのですから。活き活きしたITSSの制度は、日本のIT業の将来を明るくするのです。

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