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認定コンサル コラム 第18話

自社スキル標準を定着化させるには(1)

丸島美奈子(認定コンサルタント)

今回は、前回(第10話)の最後に挙げた「自社スキル標準の定着化」の3つのポイント
1.コンセンサス:自社スキル標準を活用してビジネス・人材育成に活かしていこうという社内コンセンサス
2.システム:自社スキル標準のPDCAを回していくためのシステム
3.教育:上司が部下のスキルを適正に評価・育成できるようになるための、上司への教育(意識変革&指導力・コミュニケーション能力の向上)
のうち、1,2についてお話しします。

◆ コンセンサス:自社スキル標準を活用してビジネス・人材育成に活かしていこうという社内コンセンサス
新しいことを社内で実施していこうとするときは、その目的・方針・方法などを隅々にまでお知らせして、実行に移していかなければなりません。自社スキル標準を作成して、さあこれでスキルを測りましょう、と言っても、その先が見えないことには人は動かないものです。何のためにそれをやるのか、やったらそのあとどうなるのか、出たスキルレベルを何に活かしていくのか、といった「その先」をしっかり構築しておき、社員のみなさんにご理解いただくことが重要です。
会社の文化、やり方によると思いますが、このようなコンセンサスの共有化を上手に行っていくにはトップダウンと草の根活動の両方を、並行して行う必要があります。

◆システム:自社スキル標準のPDCAを回していくためのシステム
自社スキル標準を策定して、それに基づいてスキルレベルのチェックをし、結果を人材育成PDCAとして回していくためには、ITシステムを活用するのがおすすめです。
エクセルで実施することも可能ではありますが、回収や集計作業に時間と手間をとられてしまい、本来活用したいデータを得るための労力が膨大になってしまいます。エクセルで実施している会社の多くが、紙が机の奥深くに眠り、データとしての活用がされていないのが実態で、こうなると社員のスキルチェックに対するモチベーションも下がり、結果として継続できなくなってしまうのです。

スキルチェックが可能な「人材育成システム」を使用するメリットは、個人の視点、組織の視点、経営の視点それぞれにあります。

個人の視点=個人の現状レベルと成長の見える化
自分が今、どのようなスキルレベルにあるのか認識し、さらに成長するにはどこを伸ばしたらいいのか見える化できる。また伸ばすための方法(研修受講、eラーニング、本の購読など)がわかる。自分と他者(組織の平均や同年代の人など)を比較して、自己認知が適正かどうか、認識できる。自分と上司評価の差異を認識できる。前回と比較して、自分が成長できたかどうかわかる。

組織の視点=組織の現状の見える化となりたい姿(TO BE)への取り組み
組織管理者(部長、課長、リーダーなど)は、自組織のスキルレベルがどのような状態かわかる。現状のプロジェクトの体制づくりだけでなく、中長期的な組織の方向性にあわせて、誰をどのように育成していくべきか、組織の人材育成計画をたて、実行していくことができる。
またスキルチェックの実施状況、進捗確認もシステムを活用する大きなメリット。

経営の視点=会社の技術力の見える化と中計実現のための具体策の策定
会社全体の技術力、つまりどのような職種・専門分野のどのレベルに、何人の技術者がいるのか、を把握できる。現状と、中期計画で実現しようとしているビジネスに必要な人員構成とのGAPを洗い出して、会社全体での人材戦略を立てることができる。

このように、人材育成システムを活用することで、自社スキル標準によるスキルチェックを、単なるチェック作業に終わらせず、個人で、現場で、そして経営でその結果を有効に活用していくことが可能になります。

スキルチェックは一回やったらすぐに成果がでる、というものではありません。人材育成PDCAをしっかり回していくには、回数、年数を重ねていくことが重要です。技術会社の実力とは、社員の技術の集大成なのですから、それをいかにマネジメントしていくかが企業成長のカギです。
みなさんの会社でも、せっかく作成した自社スキル標準を定着化して企業力向上にいかせるように、コンセンサスづくりとシステム活用を推進していただければと思います。

次回は、3.教育:上司が部下のスキルを適正に評価・育成できるようになるための、上司への教育(意識変革&指導力・コミュニケーション能力の向上)についてお話ししたいと思います。


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