ITSS導入における落とし穴
ITSS導入コンサルをしていますと、中小ITベンダーの導入方法に多くの誤りと、間違いを導入担当者から聞きます。ある現場のITエンジニアはもう二度とITSSは入れたくないと語ります。
理由はそれぞれですが、多くのエンジニアさんが言うには、「定義されている人材は世の中にそうは居ない」、「あれは大きな会社の導入するものであって、中小には導入は無理」、「会社がモデル人材を作成しないで、物差しそのものを使っている」等
明らかに導入方法に間違いがあります。
ITSSには、2つの導入側面があります。経営者の方に導入意図をお聞きすると、「調達に使いたい」、「社員を育成したい」と言います。
ITSS導入の2つの側面とは「人材育成」と「調達」です。導入する経営者の方々のご意見はこの2つの側面を網羅しています。ここまで認識のずれは経営者側には無いわけです。
どこで間違いと誤りが発生するのでしょうか。
導入時にどちらを主目的に導入するかで、そのプロセスやフレームワーク自身の使い方も異なってきます。まず、2つの側面の目的は決まっていますか。次に導入のプロセスは明確でしょうか。そして実際の運用までのプロセスも順を追い正しく導入されて、それでもITエンジニアさんが同じことを言うのでしょうか。最初の導入目的ははっきりしていても、その導入プロセスと社員に提示するモデル人材や内容と現実とのギャップがありすぎる場合同じ事を言う可能性が高いです。
ITSSのフレームワークは育成においては、ひとつの物差しにしか過ぎません。しかし、調達においては、カスタマイズが許されない基準になります。この2つの目的は導入に大きな差があります。育成に使う場合はあくまでも自社の業態や職種にあったカスタマイズが必要であり、ITSSそのままのフレームワークや定義を使って運用することは不可能です。
この相反するものをごっちゃに考え導入してしまうケースが大半です。人材育成のために導入したのに、定義を何も直さずに自社に適用するケースです。モデル人材も定義をそのまま流用してしまうと、大半の社員は矛盾を感じます。
また調達を目標にした場合、経営者の意思が社員隅々に伝わっているのでしょうか。
社員一人ひとりが理解しているのか疑問なケースも多く見受けられます。
まずは、目的を明確にし経営者自らが導入に参画し、現状、会社の経営戦略と今後のあるべき姿を社員に徹底し、モデル人材策定やギャップをしっかり分析することが大切になってきます。この導入前の考え方がしっかりしていると導入自身は余り難しいことではなくなります。
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